ブログ 町の法律日記

不動産の住所変更登記はお早めに!

引っ越したのはいいけれど・・・

土地や建物(いずれも不動産)を所有等している方には、
多くの場合、当該不動産について自身が所有者等である旨の
記載がある登記がなされています。
なぜ不動産登記がなされているか、なぜ登記する必要があるのか等は、
以前にもブログで紹介していますので、ここでは割愛します。

今回は、例えばAさんが、ある土地を所有しており、
当該不動産にAさんが所有権者である旨の不動産登記がなされている場合に、
Aさんが引越によって住所が変わったとき、
はたまたAさんは引越をしていないのに住所が変わったとき、
不動産登記を申請しなければならない(正確には「しなければならなくなる」)、
というお話をします。

Aさんが、ぽんぽん市からペンペン市に引っ越した場合、
自身の住所が変わる訳ですから、
ぽんぽん市役所で転出の手続をとり、
その後ペンペン市役所で転入の手続をとって、
ぽんぽん市民からペンペン市民に変わります。
これは、ほとんどの方がやっていらっしゃる手続でしょう。

しかし、今回の例のように、不動産を所有しているAさんの場合、
上記の転出・転入の手続の他にも、
住所変更の不動産登記(正確には「所有権登記名義人住所変更登記」)を
する必要があります。
これをやっていない方が、非常に多いのが実情です。

引っ越した場合の不動産登記

不動産の登記記録には、
所有権の登記の場合、
所有者の住所と氏名が記載されています。
上記の住所と氏名は、その登記をした時点、
つまり、Aさんが当該不動産を取得して、
所有権の登記をした時のものになっています。

ここで、住所をぽんぽん市からペンペン市に移したのに、
登記されている住所を変更する登記をしておかないと、
当該不動産の所有者は登記上「ぽんぽん市のAさん」のままであるため、
「ペンペン市のAさん」は同姓同名の他人と扱われ、
所有権を第三者に主張することができない状態になります。

Aさんは、ぽんぽん市からペンペン市に住所移転をした
当該不動産の所有者本人であることを主張するためにも、
住所変更の不動産登記を申請しなければならないのです。

なお、Aさんが、ぽんぽん市から平成30年4月1日にペンペン市に引っ越して、
住所変更登記をしないままに令和4年5月1日、ぷんぷん市に引っ越した場合、
一つ一つの移転毎に住所変更登記をする必要はなく、
ぽんぽん市からペンペン市、そしてぷんぷん市へ移転した
住所履歴を証する書面を添付して、
最後に住所を移転した「令和4年5月1日」を原因日付として
1件の住所変更登記をすることが可能です。

な~んだ、じゃあ、急いでやらなくてもいいのね、
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
そうでもありません。
令和6年4月1日からは、住所変更登記が義務化(登記しないと過料の対象に!)されますし、
登記記録上の住所地から複数回住所移転しているのに長い間放置していると、
移転した住所履歴を辿れなくなって、少々厄介になる場合もあります(実際、すごく多いです)。

住所を移転した時は、住所変更の不動産登記をする!
このことをしっかり押さえておきましょう。

引っ越していないのに住所が変わったら

Aさんが引っ越していなくても、
例えば、登記された時点での住所が「ぽんぽん市本町10番地」だったのに、
町名だけが「本町」から「本々町」変わって、
住所が「ぽんぽん市本々町10番地」になった場合。

この場合は、地番「10番地」に変更が無いため、
住所変更登記をする必要はありません。
行政区画又はその名称の変更があっただけの場合、
所有権登記名義人の表示は、変更の登記があったものとみなされるからです。

同様に、「ぽん郡ぽんぽん町」から「ぽんぽん市」に変わるように、
市区町村の変更があった場合も、住所変更登記をする必要はありません。

しかし、町名だけでなく地番も変わってしまった場合、
例えば、引っ越してもいないのに、
「ぽんぽん市本町10番地」が
「ぽんぽん市本々町5番地」に変わってしまったとしたら・・・?
この場合は、市町村に町名地番変更証明書を発行してもらったうえで、
住所変更登記をする必要があります。
なお、上記町名地番変更証明書があれば、
本来登記申請をする際に納付しなければならない
登録免許税が課されなくなります(非課税になります)。

同様に、引っ越していないけれど
「ぽんぽん市本町10番地」が
「ぽんぽん市本々一丁目2番3号」のように
なってしまった(住居表示実施)場合も、
住所変更登記が必要になります。
この場合は、ぽんぽん市に住居表示実施を証する書面(住居表示変更証明書)を
発行してもらい、登記申請します。
なお、こちらも上記住居表示変更証明書があれば、
本来登記申請をする際に納付しなければならない
登録免許税が課されなくなります(非課税になります)。

併せ技のケースでは・・・?

Aさんの登記記録上の住所が
「ぽんぽん市本町10番地」であり、
引っ越していないのに住居表示の実施により
平成10年1月1日に「ぽんぽん市本々一丁目2番3号」に変わり、
令和4年6月1日に「ペンペン市辺町100番地」に引っ越した場合、
本ブログを根気よく読んでいただいていたならば、
住所変更登記をする必要がある!
と察しがついた方もいらっしゃることでしょう。

でも、どのような登記をすることになるのか?

答えは、令和4年6月1日を原因日付として、
住所移転を原因とする登記を申請するだけでいい、
ということになります。
が、原因日付を平成10年1月1日、原因を住居表示実施とし、
さらに原因日付を令和4年6月1日、原因を住所移転と併記した方が無難かな、
と個人的には思います。
なお、住居表示変更証明書を添付しても非課税にはならず、
不動産1個につき1000円の登録免許税がかかります。

が、上記と逆で、
原因日付を平成10年1月1日、原因を住所移転として、
移転先で令和4年6月1日に住居表示が実施された場合は、
住居表示変更証明書を添付すれば
登録免許税が課されなくなります(非課税になります)。

最後に、Aさんの登記記録が
「ぽんぽん市本町10番地」で、
平成1年1月1日に「ペンペン市辺町100番地」に引っ越し、
平成10年1月1日「ペンペン市辺々一丁目2番3号」に住居表示の実施がなされ、
令和4年1月1日に「ぷんぷん市分々二丁目3番4号に引っ越した場合、
原因日付を平成10年1月1日、原因を住居表示実施とし、
さらに原因日付を令和4年1月1日、原因を住所移転(住所移転歴として最後の住所)
とします。
それぞれの種類ごとに、
最終の事由とその年月日を記載すれば足りるのです。

いろいろ言ったけれど

最後の方はゴチャゴチャになってきましたが、
要するに、住所が変わった場合には
登記する必要があるか否かを検討(又は司法書士に相談)し、
必要があるならば、都度、
住所変更登記を申請する!

これに限りますね。

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